検査結果について
Share
毎日使うバッグだから、数字でも確かめる。kuonnの品質テスト結果をお伝えします。
こんにちは。kuonnです。
kuonnでは、毎日の仕事や休日に気兼ねなく使えるバッグを目指して、革の選定や縫製、持ち手などの品質を確認しながらものづくりを続けています。
今回は、第三者検査機関の一般財団法人カケンテストセンター(KAKEN)で確認した品質テストの結果を、改めてまとめてお伝えします。
「持ち手はどのくらい丈夫なのか」
「汗をかいたときに色移りしにくいのか」
「服と擦れたときはどうなのか」
「使われている素材は本当に革由来なのか」
どれも商品写真だけでは分かりにくい部分です。
そこで今回は、kuonnのテスト結果だけをお伝えするのではなく、KAKENをはじめとした国内の検査機関が公開している一般的な目安や品質基準とも照らし合わせながらご紹介します。
なお、バッグに求められる品質基準は、素材や用途、販売先などによって異なります。 「他の商品より優れている」という比較ではなく、安心してお使いいただくためのひとつの客観的な材料としてご覧ください。
まずは、今回のテスト結果から。
| 試験項目 | kuonnの結果 | 参考となる目安 |
|---|---|---|
| 把手の取付強度 | 920N | 11Lの場合 110N以上 |
| 汗・変退色 | 酸性・アルカリ性ともに4-5級 | KAKEN一般目安 4級以上 |
| 汗・色移り(汚染) | 酸性・アルカリ性ともに4級 | KAKEN一般目安 3級以上 |
| 摩擦・乾燥 | 4-5級 | KAKEN一般目安 3-4級以上 |
| 摩擦・湿潤 | 4級 | KAKEN一般目安 2級以上 |
| 素材鑑別 | 主として革由来成分 | 第三者機関による素材鑑別 |
ここから、それぞれの結果をもう少し分かりやすく見ていきます。
持ち手の取付強度は「920N」でした。
仕事用のバッグで、私たちが特に大切だと考えている部分のひとつが持ち手です。
パソコン、書類、充電器、水筒などを入れると、バッグは思っている以上に重くなります。 しかも、それを毎日のように持ち上げるため、持ち手の付け根には繰り返し負荷がかかります。
そこで、持ち手の取付部分を試験機で引っ張り、異常が発生するまでの強度を確認しました。
kuonnのテスト結果は「920N」でした。
では、920Nという数字はどのくらいなのでしょうか。
KAKENでは、バッグの把手取付強度について、一般的な目安として「バッグの容量(L)×10N以上」を公開しています。
今回テストしたkuonnのバッグは、検査上の容量が11L。 この目安に当てはめると「110N以上」となります。
それに対して、今回のテスト結果は920Nでした。
数値だけを比較すると、一般的な目安である110Nに対して約8.4倍の数値です。
さらに、国内の検査機関であるQTECやBOKENでも、20L未満の一般的なバッグについて「容量×10N以上」という基準が公開されています。
もちろん、「8.4倍長持ちする」「8.4倍重い荷物を入れられる」という意味ではありません。 また、920Nはバッグに入れてよい荷物の重量を示す数字でもありません。
あくまで決められた試験方法で持ち手の取付部分に力を加えた際の測定値ですが、毎日使うバッグの持ち手について、十分な強度が確認できたことは、私たち自身にとっても安心できる結果でした。
夏場に気になる「汗による色移り」も確認しています。
本革のバッグを使ううえで、気になる方も多いのが色移りです。
特に夏は、白いシャツや薄い色の洋服にバッグが触れた状態で汗をかくことがあります。
そこで、人工汗液を使用して、汗によって革の色が変わる「変退色」と、他の素材へ色が移る「汚染」の両方を確認しました。
結果は、
- 酸性:変退色 4-5級/汚染 4級
- アルカリ性:変退色 4-5級/汚染 4級
でした。
染色堅ろう度は5級から1級までの評価となっており、数字が大きいほど色の変化や色移りが起こりにくいことを表します。
KAKENが公開している一般的な目安は、変退色が4級以上、汚染が3級以上。
今回のkuonnの結果は、酸性・アルカリ性のどちらについても、この一般的な目安を上回る結果となりました。
服との「擦れ」による色移りも、乾いた状態と濡れた状態の両方で。
バッグの場合、汗だけでなく「擦れ」も重要です。
歩いている間、バッグはシャツやジャケット、コート、パンツなどと繰り返し接触します。
そこで摩擦による色移りについても、乾燥した状態と湿った状態の両方で確認しています。
結果は、
- 乾燥:4-5級
- 湿潤:4級
でした。
KAKENが公開する一般的な目安では、乾燥が3-4級以上、湿潤が2級以上とされています。
また、QTECが公開している「かばん類品質基準」では、天然皮革を使用したバッグの摩擦堅ろう度について、乾燥3級以上、湿潤2級以上という基準が設定されています。
kuonnは乾燥4-5級、湿潤4級。
特に、濡れた状態での摩擦は乾燥状態よりも色移りが起きやすい条件ですが、その湿潤試験でも4級という結果を確認することができました。
天然皮革ですので、雨でびしょ濡れになった状態で長時間白い衣類と強く擦れるなど、あらゆる状況で色移りが起こらないことを保証するものではありません。
それでも、日常使用を考えるうえで安心材料のひとつになる結果だと考えています。
「百貨店基準クリア」とは、あえて書きません。
品質について調べていると、「百貨店基準」という言葉を見かけることがあります。
ただ、バッグについて全国すべての百貨店で共通するひとつの数値基準があるわけではなく、実際に求められる品質基準は、販売先や商品、素材などによって異なります。
そのためkuonnでは、分かりやすさだけを優先して「百貨店基準クリア」といった表現を使うのではなく、KAKENやQTEC、BOKENなどが公開している試験方法や品質基準と、実際に測定した数値をそのままお伝えすることにしました。
数字をご覧いただいたうえで、バッグ選びの判断材料のひとつにしていただければと思っています。
見た目だけでは分からない部分まで、きちんと確認する。
バッグを選ぶとき、革の質感やデザイン、収納力は比較的分かりやすい部分です。
一方で、持ち手の強度や、汗・摩擦による色移りのしにくさは、写真を見ただけでは分かりません。
だからこそkuonnでは、そうした見えない部分についても確認し、その結果をできるだけ分かりやすくお伝えしていきたいと考えています。
今回ご紹介した結果を改めてまとめると、
- 把手の取付強度:920N
- 汗・酸性:変退色4-5級/汚染4級
- 汗・アルカリ性:変退色4-5級/汚染4級
- 摩擦・乾燥:4-5級
- 摩擦・湿潤:4級
- 素材鑑別:主として革由来成分(スポンジ除外)
という結果でした。
16年間、靴づくりに携わってきた私たちがバッグを作るうえで大切にしているのは、見た目がきれいなだけではなく、毎日の生活の中で気兼ねなく使える「道具」であることです。
仕事の日も、休日も。
毎日持つものだからこそ、少しでも安心して使っていただけるものを。
これからも、見えるところはもちろん、見えない部分まできちんと確認しながら、ものづくりを続けていきます。
※掲載している試験結果は、KAKENへ提出した検体についての測定結果です。すべての製品、使用環境、経年変化において同一の性能を保証するものではありません。また、掲載した一般的な目安・品質基準は各検査機関の公開情報を参考にしており、用途や素材、販売先などによって求められる基準は異なります。